安全でおいし日本のコーヒーづくりをめざして





珈琲美学の通信販売「豆や」オンライン店長小原 博このたび店頭にて「わたしたちの新・コーヒー品質宣言」というひとつの所信表明を掲げさせていただきました。世界各国のコーヒー栽培農家の人たちと一緒になり、今まで以上にコーヒーの安全と安心を保証できるよう、公正なシステムを使って取り組んでいくことを宣言したものです。

生産者の顔が見えるコーヒー。これは消費者の皆様と同様、我々コーヒーの仕事に携わる者が、長い間追い求め取り組んできたテーマです。産地に足しげく赴き、自らの目と耳で確かめたコーヒーを一生懸命育てることも、「誰がどこでどのようにして作ったか分かる」つまり履歴のわかるコーヒーへの取り組みであることは、言うまでもありません。

今回、「ウツ・カフェ」プログラムの日本における展開を推進することに決めたのは、各社レベルの取り組みに加え、消費者の皆様の選択肢を広げるためにも、コーヒーにおける世界標準レベルのトレイサビリティを日本に導入していく力になりたい・・・と考えたからです。

ウツ・カフェの認証プログラムは、欧州における食品安全性の認証制度として名高いユーレップギャップ(EUREPGAP=欧州小売業組合適性農業規範)のコーヒー豆の基準に反映されるほどレベルの高いものであり、ILO=国際労働機関の基準にも準拠しています。豊かなコーヒー消費国の人々だけに迎合したものではなく、産地の子どもたちや労働者を守るための基本的な基準が網羅されている−−すなわち、消費者と生産者の双方にとって「安全で信頼できる」コーヒーであることを保証する点を、私は特に評価しています。

ただ、オランダ本部の展開するプログラムは、安全と信頼を保証するものであり、「おいしさ」は評価外の要素となっていますが、日本国内で同プログラムの浸透を図るウツ・カフェ・ジャパン推進会議のメンバーは、日本人の口に合った「おいしいコーヒー」を創造することに情熱を傾けてきたコーヒーマンばかりです。コーヒーを愛する人のほとんどが、安全性とおいしさの両方を欲していることを深く理解しています。

こうした認識にもとづき、日本では、安心と信頼の要素として「おいしさ」を加え、世界的なコーヒー専門機関の認定を受けた鑑定者と我々推進メンバーにより、味覚テストに合格したものだけを認証していきます。

お客様に喜んでいただけることを励みにしつつ、同志のみんなとともに、日本のコーヒー界に新風を吹き込んで行きたい、と思っております。





小原博(おはら・ひろし)

1954年、徳島県生まれ。学生時代から赤坂や青山のレストランで「食」について学び、24歳で徳島県・阿南市に「ディラン」、27歳で徳島市に「でっち亭」を開店。この「でっち亭」が小原博の珈琲の原点となっている。釣り好きでコーヒー狂だが、生け花にも造詣が深く、お店のカウンターには常に自ら生けた花を飾る。いつの間にかコーヒーに深入りしてしまった人生・・・生け花で培ったバランス感覚を大事にしつつ、一途なコーヒー人生をまっとうしたいと思っている。





FAIR TRADE (フェアトレード)

フェアトレードとは、日本においては「公平貿易」と言われております。

現在の国際穀物取引は世界の定期市場において、生産者が生産のために投下した費用などに関係なく取引がなされて価格が決定されており、コーヒーも主としてアラビカ種はニューヨーク定期市場、また、ロブスタ種はロンドン定期市場における相場が中心となって価格決定がなされているのが一般的です。

従いまして、供給過剰などで国際相場が低迷している限り、生産者は生産コストを賄うことも出来ずに苦しみ続けることになります。一部の例外を除けば、コーヒーの生産は小規模な農家が多く、色々な面で弱い立場に置かれており、丹精込めて栽培しても報われないという、不平等取引が往々にして発生しています。 こうした現状を踏まえ、公平な流通取引が模索される中、新しい流通である「フェアトレード」の試みが行われ始めました。フェアトレードにより、生産に費やした労力などの費用は賄うことができ、最低限の権利は保障されることになり、教育や生活水準の向上に役立つものと期待されております。





一杯の珈琲から地球環境を守る−バードフレンドリー(R)コーヒー−

普段は何気なく飲んでいるコーヒーで野鳥や熱帯雨林の保護に貢献できるとしたら。

バードフレンドリー(R)コーヒー認証のコーヒーは、スミソニアン協会の研究機関であるスミソニアン渡り鳥センターにより地球環境保護に役立つことが科学的に確認されたエコロジーなコーヒーです。





認証プログラム」 2006.07.11 Tuesday

1


このページのトップへ戻る