PIZZA窯





定休日、タイル張りをしていただきました。赤のタイルです。

色を決めるとき、「イタリアンレッド!」「パッションの赤!」「還暦の赤!?」と、色々と考えておりました。



PIZZAを焼き上げるのは、コーヒーの焙煎と同じで火を使いこなす作業です。

薪窯の場合、400℃〜450℃、1分30秒〜45秒がベストとのこと。

ドーム型の窯の天井の部分、黒い煤が付いているうちは温度が低く、

焼いても時間がかかり過ぎ、美味しくならないそうです。

天井が白く、煤がなくなるときが適温であると教えていただきました。



言葉にするとシンプルですが、実に奥が深い調理法です。



たとえば、肝心の薪の扱い方。

窯のどこに何本、太さは、大きさは、どの角度で・・・。

とにかく経験を重ねて行くしかないようです。



この窯はイタリアの“ハイブリッド型”で、窯を温めるのにガス火を使います。

ガス火と言っても、火炎放射器かと思うほどのすごい火です。



この火が30数年程前のことを思い出させてくれました。

当時、「炭焼珈琲」といわれる深煎りのコーヒーがブームになり、

何度となく見学に行ったことなどです。



ガス床の上に炭を並べ、炭に火がつくとガスを止め炭だけで焙煎していました。

経験を積んだ職人の“珈琲”、“火”に対する真摯な姿勢、情熱!



そして私自身も炭焼き用に改造された焙煎機が欲しくて色々と研究しました。



しかし、通常の焙煎機でもマニュアルと言われるものは殆ど無く、焙煎の情報、コーヒーの情報自体も少ない時代です。

試行錯誤しながら自分で探して行くしか方法はありません。

ただでさえ、毎日焙煎のことしか考えられない状態で、さらに炭焼き焙煎機を導入するというのはあまりにもリスクが大きすぎて、結局あきらめざるを得ませんでした。

(今でも毎日焙煎のことしか考えられないようなところもありますが)。



そんな昔のことなど想いながら。



薪はナラ材を美馬森林組合にお願いしました。PIZZA窯に最も適していると言われています。

小麦のこと、水分のこと、発酵のこと、トマトのこと、チーズ、塩のことなど、一つずつ、ひとつずつ。

まだまだこれからです。



やはりこの赤は「パッションの赤!」としておきます。



みなさまにPIZZAをお出しできるまで、あとひと頑張り、というところです。
珈琲四方山話」 2014.05.15 Thursday

深煎り





また、コーヒーの深煎りに嵌まっています。

何度目か数えたことはありませんが、「また」深煎りに帰って来ました。



* * *



今、世界的にコーヒーは浅煎りの傾向にあります。

これは“サードウェーブ”と言われているコーヒー店の影響です。

サードウェブとは、スターバックスに代表される“シアトル系(セカンドウェーブ)”に続くコーヒーカルチャーで、現在世界的ブームになっています。



日本には元々コーヒー専門店、自家焙煎店があり、大いに盛り上がった時期がありました。

世界各地のスペシャルティーコーヒーのテロワール(品種・その土地の生育環境・生産方法)を楽しむ、というのが今風と言われていますが日本では今に始まったことではありません。日本の焙煎、抽出などの技術も世界をリードしていますし、提供されるサービスも世界に誇れるものです。

このような日本のコーヒー文化がアメリカや北欧のバリスタの感性・店づくりに大きく影響を与え、“サードウェーブ”としてリメイクされて逆輸入され、再び日本で流行しているというのが本当のところでしょう。



浅煎りにすることは、コーヒーが持つ本来の個性・良質な酸味(アシデティー・香りを含んだ酸味の質感)を楽しむということです。

それには全く異論ありませんが、コーヒーのメニュー全てが浅煎りと言うのは寂しいところでもあります。「苦味」「喉ごし」「コク」など、日本で我々が使いなれた表現も使われなくなってしまいました。



こうした世界的ブームの影響で、コーヒー生産者もタイムリーにバリスタと情報を共有し、良質なコーヒーを生産しているという嬉しい傾向がある反面、其々の生産国のコーヒーそのものの個性が無くなりつつあるのも事実です。

また、我々が求めている品種、「ティピカ種」、「ブルボン種」の生産が極端に少なくなっている寂しい現状があります。



生産者、消費者共に、極端に流行だけを追いかけた結果でしょう。

しかし、長い目で見ると、これも歴史の1ページでしかないのは明白です。



* * *



以前から「世界共通で美味しいと感じるコーヒーはあるのか」という素朴な疑問を持ち続けています。

美味しいと感じるベース・概念が違っているのに、誰かが美味しいと言いだすとそれが美味しいという評価になるのは正しいのかどうか。



日本国内だけで見てみてください。各地で味付けの特性があり、関西・関東で食の好みがわかれるのもご存知の通りです。もっともっと小さな単位、家族で同じ食卓を囲んでも、それぞれ好きな味は違います。



では“世界共通で美味しい”は・・・?



酸っぱいだけのコーヒーを美味しいという業界人が宇宙人に見えたとき、私はそれはそれとして、深煎りに帰り、嵌まるのです。





* * *



「深煎り」。そもそも私がコーヒーにのめり込んで行くきっかけはそこにありました。私自身が宇宙人になっていたり、流されたりしながら、ふと我に返って原点に戻ります。



焙煎方法の一つに“長時間焙煎”と言うのがあります。最初の蒸らしと言われる時間帯、コーヒーにストレスを与えながら(と言えばいいのか)、じっくりと、ある時間まで火を絞り、煎り手の意思を伝える煎り方です。

単純に“煎れるように”煎り上げた時とは、明らかに香味が変わります。



そうして煎り上げた豆をたっぷりと使い、ネルドリップで一滴一滴じっくりと淹れる一杯のコーヒー。



今は、日本でも段々と少数派になりつつあるのもしれません。



* * *



オンラインショップに「深煎り専門店」という名前で深煎りの豆を揃えました。

全てご注文を頂いて焙煎します。

楽しいですね。
珈琲四方山話」 2014.05.05 Monday

あなたが好きなコーヒーは?





昨日は、半年ぶりの阿南公民館でのコーヒー教室でした。

毎回本当に盛り上がるコーヒー教室ですが、

今回は途中に阿南市長がお越しになるという、

ハプニングもあり、本当に楽しい教室になりました。



今回は「あなたが好きなコーヒーは?・・・」というお話をさせていただきました。

焙煎による味の違いと生産国による味の違いなどなど、何杯も何杯も、

これだけの杯数を味わっていただくことは、そうあることではないと思います。



また半年後、お逢い致しましょう。
珈琲四方山話」 2013.12.06 Friday

コーヒーの世界





金沢大学にはコーヒーの授業があります。



全国的にみても珍しいと思っておりますが、

コーヒーに携わる各方面の方、或いはコーヒーを研究されている

薬学、農学博士であったりします。



私も年に一度か2度、招へいされ、お話をさせて頂いております。



今回は後期2回目の授業であると言う事で、

コーヒーの総論?と言えるのかどうかは判りませんが、

「コーヒーサードウェイブ」(第3の波)についてお話をさせて頂きました。



これまでは、オリンピック招致のプレゼンテーションで有名になった?「お・も・て・な・し」とか

「茶の湯からカフェへ・・設え・・」などでした。



下記、簡単に纏めました。



アメリカ西海岸、或いは北欧で生まれた?

(私は個人的には日本の自家焙煎店であると思っておりますが・・・)

コーヒー店のスタイルですが、

今や全世界に広がりをみせております。



アメリカ西海岸、ポートランドを中心としたエリア、アメリカ東海岸、

ニューヨーク・北欧、ノルウェー、オスロ・デンマーク、コペンハーゲン・

オーストラリア、メルボルン・イギリス、ロンドン・韓国、ソウル・台湾、

台北・そして日本。



因みに「ファーストウェイブ」とは19世紀後半からであったと言われています。



アメリカの禁酒法施行も原因の一つかも知れませんが、アメリカでの大量消費が始まった時代です。



日本からブラジルへの移民政策が始まったのも1900年はじめのころ。

サンパウロでのコーヒー農園の拡大はそれを物語っています。



また日本の「カフェ文化が根づき始めたのは明治後期からでありました。



銀座「カフェ・プランタン」「カフェ・パウリスタ」1911年(明治44年)。



「セカンド・ウェイブ」と言われているのは、1960年〜1990年後半、

シアトル系(スターバックス1971年・シアトルベスト・タリーズ等)が謳歌した時代であり、

エスプレッソ、バリスタ、カフェラテなど、

日本でもごく普通に使われるようになったのもこの時代からです。



コーヒーは深煎り、ブレンドが中心のミルクとの相性を考えたものです。

エスプレッソマシンでの抽出が殆どでコーヒーの評価も欠点の有無をチェックする

ネガティブ評価。日本の喫茶店とイタリアのバールが下敷き。



「サード・ウェイブ」とは1990年代後半からであり、

コーヒー豆の産地を重視(シングルオリジン、トレサリビティー、テロワール)等

スペシャルティーコーヒー基準、概念の定着、味のキャラクターを掴むポジティブ評価。



豆の個性を引き出す淹れ方、ドリップ(プワオーバー)、

エアロプレス、フレンチプレス、サイフォン、エスプレッソ)等。

コーヒーの酸味と香りを重視したシングルオリジンの浅煎り等

日本の自家焙煎コーヒー店が下敷き・・・(個人的に思っている次第です)



というような話でした。



当日は授業というカタチの一方通行ですが、

今日送られてきた「出席カード」に「本日の講義の感想その他」という項目があります。

いわば私への通信簿。



ヨイショの部分も当然ありますが、また元気を貰えるものでもあります。



コーヒーってやっぱり繋がりますね!
珈琲四方山話」 2013.10.13 Sunday

SCAJ2013カンファレンス





SCAJ2013カンファレンス」の会場で

ジャパン ハンドドリップ チャンピオンシップ決勝が行われ

手伝いに出掛けておりました。



福岡・大阪・東京の予選出場者172名のうち

勝ち抜け者12名だけが決勝の舞台に。



1stステージでは、協会が用意したスポンサー提供のコーヒーを抽出、

審査員による味覚審査と均一性等の技術力で6名に絞られます。



2ndステージは、各自が用意したコーヒーの味覚審査と

プレゼンテーションにより優勝者が決定するという、一発勝負の競技会です。



日々この日の為に、ご努力された時間と抽出されたコーヒーには

特別な香りがありますね!



来年はブリュワーズ競技会も始まります。

出ませんか!!
珈琲四方山話」 2013.09.30 Monday



このページのトップへ戻る