COFFEE WORKSセミナー報告[7/5開催/講師:西谷 恭兵氏]


渋谷「COFFEEHOUSE NISHIYA」西谷 恭兵さんを講師にお迎えして、第7回COFFEE WORKSセミナーが開催されました。

 

今回は山城店での開催ということで席数が多く、スタッフを含め50名以上の方の参加となりました。

セミナーの告知をしてからすぐ四国内外はもちろん、東京、大阪、山口など遠方の方からの予約が次々と入り、西谷さんの講義が徳島で受けられるということがどれほど貴重な事なのかを実感しました。

 

真っ白なシャツにネクタイ。清潔感があってスタイリッシュな西谷さん。

人を引き付けるお話の仕方、身振り手振りもスマートです。

西谷さんと言えばバリスタの腕だけでなくコーヒーを作る所作の美しさも有名な方で、同業者のお手本としても幅広く支持されています。

 

バリスタはコーヒーのスペシャリストではなくサービスのスペシャリストだというお話を様々な角度からお話しして下さいました。

経営する人気のお店、COFFEEHOUSE NISHIYAも開店当初は集客に悩む事があったそうで、今現在の成長の理由は

「エスプレッソバナナシェイクやカスタードプリンなど看板商品を生むことに成功したからではなく、商品より自分たちの接客にお客さんがついてくれたのではないかと考えている」と始まった講義。

最初の来店動機は看板商品であっても、きっと2度目・3度目と訪れてくれる方は「あの空間が好きだな」「あの人に会いたいな」という理由で来店されるのではないか。

「なんだか居心地よかったね」は最高の褒め言葉だ。ともおっしゃっていました。

 

「他のお店がウチと同じパフォーマンスをすればそのお店は忙しくなるんじゃないかな」と自信に満ちたその言葉の裏には、サービスのスペシャリストとして自分がどれだけストイックに仕事と向き合っているか、お客様のことを考えているか、

そしてそれを義務であるとか苦労であるということは決してなく、心底楽しんでいる様子が伺えました。

意識を変えることで今まで気付かなかった事に気付けるようになる、
目線を変えられる、もっともっとお客様の気持ちに寄り添える。
そんな気付きの大切さを教えていただいたセミナーとなりました。

 

お店ではお客様が心地よいと思える空間づくりのためにその方の今一番の目的は何なのか瞬時に判断する。
お客様一人一人がお冷グラスを置く場所までも考え、記憶する。
初めて来られた方と2度目に来られた方のお声がけの仕方は違う。
どこのテーブルのコーヒーかを考えずにカプチーノを作ることはない。
など他にもたくさんの驚くほど緻密に計算されたサービスの数々。

 

「無理だろうと思われるかもしれないですができます!」

 

「こういった意識を持つとすごく仕事が楽しくなる。
ただ商品を作って運ぶだけだなんてつまらないじゃないですか。
僕たちができることは実はものすごくたくさんある。
しかしそういう意識があることすら知らないのはもったいない。」

 

とても難しい事のように思えるのになぜだかワクワクします。

 

所作の美しさを追求する点についてもお話していただきました。

昔バスケットボール部に所属していた頃に、「どうやったら点が取れるか」ではなく「どうやったら美しいシュートが打てるか」を考えていたという西谷さん。
野球でも水泳でもフォームがある。
より遠くに飛ばしたい、より速く泳ぎたいと思ったらフォームを改善する。 
無駄のないフォームは美しい。
コーヒーも同じで無駄のないフォームで作れば美味しい。
心地よい空間で、美しいフォームで作られたカプチーノ。
美味しいカプチーノ。美味しく作られたカプチーノ。
似ているようでこんなにも意味合いが違ってくるのですね。

 

 

「美味しいものを食べた時のことを思い出してみてほしい。
その味は鮮明に思い出せなくても
それを食べた時の風景ならすぐ脳裏に浮かぶ。なんてことあるんじゃないかな。」

美しいものに惹かれ、それを極め、魅せようとするその様はバリスタでありながらアーティストでもあり、自分自身も含めたひとつの作品を作り上げているようです。

 

「世界一美味しいコーヒーを作るより世界一美味しくコーヒーを作りたい」

 

すべてはその美味しい一杯のために。

 

お待ちかねのコーヒータイムではその美しい所作で次々とカプチーノやアイスラテ、シェケラートを作っていただきました。

「姿勢がピッとして無駄がないね。手の動きがとてもキレイ。美味しい!贅沢だなぁ。」と感動する方々。

グラインダーやエスプレッソマシンを使った後にさっと掃除をするその様も美しい。

セミナーの後はワインやビール、当店自慢の薪がまPIZZAやパスタなど鮮やかで美味しそうな料理が並び、西谷さんを囲んでの懇親会。

参加された方からの数々の質問にもお答えいただき、とても楽しい時間となりました。

明日からのお仕事に対する考え、お仕事だけでなく今後の自分自身の考え方までも変わる。そんな素敵なセミナーでした。

西谷さん、お忙しい中本当にありがとうございました!
セミナーに参加していただいた皆様もありがとうございました!


カブ

 

セミナー・イベント情報」 2016.07.09 Saturday

COFFEE WORKS 7月セミナー開催のおしらせ



西谷 恭兵さんを講師にお迎えして、
“プロフェショナルな時間”を共有したいと思います。
説明するまでもありませんが、
西谷恭兵さんは、渋谷「COFFEEHOUSE NISHIYA」の経営者で、
毎日、店に立ち続けられており、
その仕事は、世代を越えて支持されています。
是非この機会にコーヒーを感じていただきたいと思います。
 
「コーヒーは、人なり」と考えております!


●講師
COFFEEHOUSE NISHIYA 西谷 恭兵 さん

●日時
2016年7月5日(火)
(1)セミナー:18:00〜
(2)西谷さんを囲んでの懇親会(ワイン・コーヒー・薪がまPIZZA・パスタなど)

●会費
(1)セミナー 2,000円 
(2)懇親会 1,500円

●場所
TOKUSHIMA COFFEE WORKS 山城店  
徳島市山城西1−7
※今回はLABOではありませんのでご注意ください。

●内容

 「バリスタサービスの真髄」   

1. 多様化するコーヒーの楽しみ方とバリスタのかたち
 (バリスタはコーヒーのスペシャリストではなく、
 サービスのスペシャリスト) 
2. 世界一美味しいコーヒーを淹れることよりも、
 世界一美しくコーヒーを淹れたい
 (おいしいものをおいしく提供する手段方法)  
3. クレームのない商品、サービスを提供することが最善の仕事
 (頂点を高くするのではなく、底辺を高くする)  
4. カプチーノとカフェラテが存在するのは何故か
  (お客の要望に応えることでメニュー化される)  
5. 銘柄は人柄を超えられない
 (お店を支えているのはコーヒーの個性ではなく、スタッフ一人一人の個性) 

●ご予約
・お電話の場合→tel.088−663-2080(担当:にい)
・メールの場合→info★coffee-w.com(★部分を半角の@に変えて送信してください)
※タイトルに「セミナー参加」、
本文に「ご住所、メールアドレス、お電話番号、懇親会への出欠」をお書きください。

皆さまのご参加をお待ちしております!
セミナー・イベント情報」 2016.05.12 Thursday

Laboセミナー報告[12/15開催/講師:大坊 勝次氏]



平成27年12月15日(火)

大坊珈琲店・大坊勝次さんを講師にお迎えし、
第6回COFFEE WORKS LABOセミナーが開催されました。

2013年に惜しまれて閉店した東京南青山の【大坊珈琲店】。
38年間自家焙煎とネルドリップというスタイルを変えずに
珈琲を作り続けてきた大坊勝次さん。

今や東京のみならず、全国、そして世界にまで知れ渡る伝説のお店。
同じ時間を共有できるなんて夢のようです。

マスターから『ここでこうやって珈琲を淹れてくれることが奇跡』
と紹介を受けた大坊さん。
はにかみながら深々とお辞儀をする姿に背筋がピンと伸びました。



LABOにご来店された方に順々に大坊さんのコーヒーが振舞われました。
メニューにある5種類の濃度のブレンド、4番の25g50cc。一番濃いコーヒーです。
「すごくしっかりなのに甘みが広がる!」
「苦味と甘みのバランスが素晴らしいね!」
とすでに参加の方々の心を奪う密度の濃い珈琲。



細く長くお湯を注ぐ右手は静止したまま、
ゆっくりと弧を描きながらネルを持つ左手以外は微動だにしない大坊さん。
目線はお湯の着地点をじっと見つめたまま、集中がこちらにも伝わってきます。
そこだけ時間が止まったような感覚に静まりかえる店内。
息をするのも忘れてしまいそうです。

決して大坊さんの集中を妨げることなく、
スムーズに無駄のないサポートをされる奥様の動きも
見ていてとても気持ちの良いものでした。
お二人の長い年月と絆を想像できるそのカウンターを見つめながら
『息ぴったり』とはこのことを言うんだな。と感心してしまいました。

参加者30名様分のコーヒーを点て終え
ほっとした表情の大坊さんに大きな拍手が沸き起こりました。
先ほどの真剣な表情とは打って変わって少年のような笑顔です。

次に先ほどより少しだけ軽めのコーヒー。
3番の20g100ccのブレンドです。
「まさか大坊さんのコーヒーを2杯も頂けるなんて!」
「しっかりとしたコクはそのままなのに軽やか!」と皆さん大満足のご様子。

後半は席に着いて大坊さんとのトークタイム。
質問に対して、きちんと考えを組み立ててからお話を始める大坊さんは
本当に真面目で誠実な方という印象を受けました。

焙煎についてのとても繊細なお話から始まり、
自分の目指す珈琲のイメージ、閉店したお店への思いなどたくさんのお話を伺うこと
ができました。
舞踏家の大野一雄さんのお話もとても興味深いものでした。

「浅煎りが流行になりつつあるということ、深煎りやネルドリップが少なくなってき
ていることについてはどう思いますか?」という質問には

「作る人も飲む人も、百人いればこだわりは百通り。
選択肢はたくさんある方がいい。珈琲は自由であるべきだ。」

「どうしてブレンドを一種類しか置かないのですか?」という質問には
「自分が好きなものを出すべき。
ニーズがあるから出す、というのは違うと感じたから。
客商売としてそれがいいのか悪いのかは分からないけれど(笑)」

と全ての質問に誠実にお答えいただきました。

最後に「大坊さんが一番大切にしていることはなんですか。」という質問。

「僕はちっぽけな1つの存在として、
その小さいことを受け入れ、大切にしたい。
そりゃあ見栄を張る時だってたまにはあるけれど、
どれだけ自分の存在に率直になれるかを常に思っている。」

熱いものが込み上げました。
『伝説』とまで言われるような存在になっても
大坊さんはブレずに『初心』。
自分の納得のいく珈琲を追い求め、常にお客様に自分の精一杯を提供する。
全てをさらけ出した珈琲に「私はこうです。あなたはどうですか?」
と問われているようです。

目まぐるしく変化していく世の中で、『変わらずにいる』ということは
強い意志を持っていないととても難しいことです。
そのブレない信念とストイックなまでのこだわりに
人は憧れと尊敬の念を抱くのでしょう。

自分の中の理想と一致する物を見つけ出すまで妥協はしない、
そうやって作り上げてきた空間に全ての想いを込めた一種類のブレンド。
濃度でお客様の好みに寄り添うスタンス。
全てにおいて貫き通す姿勢。
そんな『本物』のお店が
今はもうないのだと思うと残念でなりません。

「珈琲を飲むことは生きていく上でそんなに大切なことではないかもしれません。し
かし1人1人がじっくりと珈琲を飲める、珈琲でなくてもいい、自分とゆっくり向き合
える時間、そういう時間をわざわざ作っていける文化ができたらいいですね。」と素
敵な言葉もいただきました。

セミナーの最後はマスターから「今日夢が1つ叶った。」
「どうかまたどこか大坊さんの珈琲が飲める場所を!」と締めくくられました。

お土産に大坊さんの焙煎した珈琲豆もいただき、
(値段の付けようのない幻の珈琲!)
なんとも贅沢なセミナーとなりました。

継続は力なり。
年月と人と、強い信念のみが作り出せるこの伝説に、
そしてそこから見える景色に、
少しですが触れることができとても幸せなセミナーとなりました。



大坊さん、奥様、素敵な時間をありがとうございました!
参加していただいた皆様も本当にありがとうございました!

カブ
セミナー・イベント情報」 2015.12.20 Sunday

【満席】COFFEE WORKS LABO12月セミナーのおしらせ



「大坊珈琲店・大坊勝次さんのコーヒーを体感する!」

●講師
大坊珈琲店 大坊勝次さん

●日時
12月15日(火)
15:00〜

後半はコーヒータイム

●会費
5,000円

●会場
TOKUSHIMA COFFEE WORKS LABO
徳島市大原町千代ヶ丸山30−8

●内容
東京南青山に、38年間自家焙煎とネルドリップというスタイルを
変えずに、コーヒーを作りつづけた喫茶店「大坊珈琲店」があった。
●著者、大坊勝次●発行者、小川雄一
●発行所、株式会社誠文堂新光社
「大坊珈琲店」 大坊勝次 より

大坊さんは、12/12公開の映画「A FILM ABOUT COFFEE」にも登場します。
一緒の時間を共有しましょう。

●ご予約
・お電話の場合→tel.088−663-2080(担当:にい)
・メールの場合→info★coffee-w.com(★部分を半角の@に変えて送信してください)
※タイトルに「セミナー参加」、
本文に「ご住所、メールアドレス、お電話番号」をお書きください。


●満席になりましたのでお申し込みを締め切りました。

セミナー・イベント情報」 2015.11.16 Monday

Laboセミナー報告[11/10開催/講師:土屋 浩史氏]



11月10日(火)

カフェプントコム代表
土屋 浩史さんを講師にお迎えし、
LABO第5回コーヒーセミナーが開催されました。

「コーヒーの種子からカップまで(FROM SEED TO CUP)」

中米・アフリカ等コーヒー買い付けのスペシャリストであり、
輸入販売に加えコーヒーセミナーの講師、
技術指導など幅広くご活躍されている土屋浩史さんから
コーヒーの生産工程や流通過程、また買い付けの際に現地で感じた
生の最新情報等詳しく教えていただきました。

種を発芽させてから収穫できるようになるまで
最低でも2,3年かかるコーヒーの木。
失敗したからと言ってすぐやり直しの利くものではないという
農産物の難しさから始まり、
各国の栽培・精製・集荷方法の違いや最近のコーヒーの消費動向など
写真や動画を使って丁寧に説明して下さいました。



見るからに人の良さそうな土屋さん。
買い付けでは産地の人になめられないように
にらみをきかせることもあるのだそう。

悪いものを買わされたりしないようにハッキリと自分の意見を伝え、
もちろん良いものが来たら「良かったよ。ありがとう」と、
産地の方と信頼関係を築くことが何より大切だとおっしゃっていました。

初めて買い付けされたニカラグアの豆を乗せた船が着くその晩は、
本当に届くのか不安で眠れなかったこと。

世界最貧国の1つと言われているエチオピアでは
輸出規格を満たしているコーヒーは
輸出しなければいけないため国内では飲めないというお話。

昔は生産者がコーヒー豆の価値を知らなかったから安く手に入ったが、
今は生産者もその価値を認識して、
自分達で味見をし、良いコーヒーは高値で売るようになった。とか、

昔は産地で他の買い付けの業者さんと顔を合わせることは
ほとんど無かったけれど、今は韓国やオーストラリアなど
様々な国の業者さんと鉢合わせをするし、
生産者も高値で買ってもらえるように焙煎の技術も磨いている。

これはだまっていてもいいコーヒーが買える、という時代ではなくなったな。
もっと自分からアピールしていかないといけないな。
など、思っていたイメージとは全然違う
興味深いお話をたくさんしていただきました。

土屋さん曰く、
「コーヒーとは夢のある、ロマンのある面白い農産物」。
エチオピアにはエチオピアの、
コロンビアにはコロンビアのそれぞれの特徴を
まるで物語のように楽しそうに話す土屋さんからは
コーヒーに対する深い愛情を感じられました。



最後に土屋さんを囲んでの懇親会。
オーガニック認証コーヒーの需要や
大手コーヒー会社はどのように豆を仕入れているのか、
直接農園とアクセスして買い付けするのは可能か?
など様々な質問に丁寧に答えていただき、
和気あいあいとしたセミナーとなりました。

今回のセミナーでFROM SEED TO CUPの流れをよく理解することができました。
また、そう考えてみるとその流れに自分も含まれているのだなぁと。
生産者、輸出業者、焙煎者、たくさんの方の想いを繋いで、
そして自分の想いもプラスしてお客様の手元に届けられるように
一層気持ちを引き締めようと感じることができたセミナーでした。


土屋さん、楽しい時間をありがとうございました!
セミナーに参加していただいた皆様もありがとうございました!


カブ
セミナー・イベント情報」 2015.11.13 Friday



このページのトップへ戻る